遊びの読書

遊びの読書

本と漫画を読みながら、考えごとをまとめるブログ

疲れた心が「超絶技巧展」のくだらなさに癒されたので、感想とレポを書きます。

f:id:yebypawka141421356:20190309213151j:plain

 

どうもこんにちは!もぐらです。

 

あべのハルカスで開催されている「驚異の超絶技巧展!明治工芸から現代アートへ」へ行ってきたので感想を書きます!

 

美術館レポかよって思われた方はちょっと待って下さい!

 

私は基本的に芸術というものが分からないタイプです。

 

抽象画なんかを見る時は、説明文を読んで考察を深める友達の横で神妙な顔をしながら、頭の中ではひとりIPPONグランプリを開催しています。

f:id:yebypawka141421356:20190307221013j:plain

そんな私が、あべのハルカスで開催されている「超絶技巧展」にも言って来きました。

 

これがね、最高でした。

 

主にくだらなさにおいて印象的だった作品を、具体的に紹介していきたいと思います。

 

何の役にも立たないものを、常人では信じられないような技術と時間と忍耐力をつぎ込んで作っている人達がいるんだ」

 

という事になぜかめちゃめちゃ励まされたので、疲れている人に読んでほしいです!

 

ではどうぞ!

 

 

才能の使い方が間違ってる!

会場に入って一番初めに現れるのは一木造の魚の食べ残し。

白い皿の上にのった魚が透明なケースに収められています。

 

驚くなかれ、なんとその皿も横たえられた魚も、もともと一つの木から彫り出された作品なのです。

 

折れそうに細い魚の骨の一本一本も。

ケースを開ければ香ばしい匂いがしそうな頭も。

 

しかしなぜに魚の食べ残し!一木造で作るものなんでしょうか!

 

これが初っ端ですよ。俄然先が楽しみ。

 

芝刈りのおじさん(象牙

 次に笑ったのは象牙の作品です。

 

象牙って絶対高いじゃないですか。

 

今は禁止されてめったなことじゃ手に入らないと思いますし、作られた当時だって安くないはずです。

 

それでなんで芝を担ぐおじさんを彫った。

 

しかもなかなか大きい作品なのです。

 

時代劇を見ていると、両側に物を入れた籠を棒で担いで売り歩く人いるでしょう。あれに芝を入れて担いでる感じなんです。

 

ちょっと休憩にキセルをふかしてる、味があるおじさんなんだけど、全然いらない!!

 

芝とか一本一本丁寧に彫り込んであって、見ていると思わず息がもれる完成度です。

 

なんだけど芝刈りおじさんの像いらない~~~

 

こんなに大きい象牙でなぜおじさん彫ろうと思ったんだ。謎だ。

 

刺繍のおじさん

 なんなのか。おじさんが好きなのか。

 

遠くから見たら絵なんです。でも近づいてみると、絹糸がきらきらしていて刺繍だ!!ってなります。

 

刺繍の作品は3点だけで、右から

 

ライオン

おじさん

 

なんですが、だからなんでおじさんなんだろう。もうおじさんにしか目が行きませんよね。

 

保冷材

 さらに、凹んだペットボトルを再現したガラスの作品。

 

説明書きを読むと、3部分に分けて試行錯誤を繰り返して作られたと書かれています。

 

確かにガラスの透明感がペットボトルの中の水を美しく再現している素晴らしいんですが、なんで凹んだペットボトルなんですか。

 

あとタイトルを忘れてしまったんですが、横に保冷材にしか見えない作品がありました。ほ、保冷材…(崩れ落ちる音

 

どうやって運んできたの?

 一木造の魚の食べ残しを越える作品がラストらへんにありました。

 

有刺鉄線に絡みつく弦植物。塀を乗り越えられないように施されているとげとげした鉄線に、アサガオのような植物が巻き付いている作品です。

 

これが一木造。しかも割と長い。

 

まてまてまて、これ彫ってる途中にポキッて絶対100回はやってますよ。101本目かそれ以上の犠牲の上の作品ですよ絶対。

 

こんなものどうやってこの会場に運んで来たんでしょうか。作家自ら運んで頂かないとこんな壊れ物誰も怖くって運べません。

 

うっかり転んで折ろうものなら死刑になるんじゃないでしょうか?

 

 【超絶技巧展の魅力的作品】まとめ

 才能の無駄遣いなものが日頃からすごく好きです。

 

「電卓でLemon弾いてみた」とか「ウワー!って鳴くチキンのおもちゃでカノン」とか

 

これピアノでやるよりよっぽど難しいだろうに才能の向ける方向ミス!!!

すごい!!すごいけど膝から崩れそうなほどくだらね~~!!!ってなる。楽しいですね。

 

普段は役に立つものを作らないと評価されないですよね。役に立ちたくて頑張ってるところあるじゃないですか、ないですか。私にはあります。

 

でも超絶技巧展に行ったら、

「世の中にはこんなにどうでもいいことに全力を注いでる人がいるんだ…!」

 

と思って世界が愛おしくなりましたね。

めちゃくちゃ励まされましたよね。

 

「どうでもいい」は語弊があります。意味があるものだけの世界じゃ味気ない

 

こういう、一見何の役にも立ちそうにないものに人は救われるってことなんですねきっと。

 

もちろん、象牙で花を彫っていたり、美しい金工もあります。たんぽぽの綿毛とかかわいくて美しくてすごく好きでした。

 

美術館初心者におすすめです。デートとかここに連れて行ってくれて、同じところで笑えたら好きになっちゃいますね。

 

あべのハルカスでの展示は4/14(日)までらしいです。

入場料など詳しいことはこちらへどうぞ!

驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ | あべのハルカス美術館

 

くだらなく素晴らしい作品を見て元気出して下さいね、みなさん。

それでは